数理計画法実習

現実の諸問題を数理的に解析して適切なソリューションを与えるための能力を身に付けることを目的とする. 関西学院大学 理工学部 情報科学科 履修基準年度:3年 担当:巳波 演習目的 現実の諸問題を数理的に解析して適切なソリューションを与えるための能力を身に付けることを目的とする.   演習内容 講義・演習のセットを通して理論的な内容の理解を深めると同時に,最適化問題を解くプログラムの作成や待ち行列シミュレーションのプログラム作成の 演習を行う.また,様々な現実的な問題に対して,オペレーションズ・リサーチの方法論を適用してモデル化・定式化から最終的な解決策の立案までまとめる総 合演習を行う. 具体的には, 現実の諸問題を最適化問題(線形計画問題や非線形計画問題)として定式化し,Excelを利用して解く演習 行列のできる様々な現象(銀行窓口やタクシー待ち,高速道路料金所,病院,人気ラーメン店など)における待ち時間などを,Excelを用いて解析する演習 巡回セールスマン問題などの離散最適化問題を近似的に解く様々なアルゴリズムを学び,ExcelもしくはC言語によるプログラムによって実際に解く演習 上記の知識を利用して,金融工学や通信ネットワーク設計などの諸問題に適用する演習 Googleの検索技術で用いられているページランクの概念などを学び,実際に簡単なネットワークの例に適用する演習 現実の大規模なネットワークの生成原理として知られているモデルを学び,ExcelやC言語によるプログラムによってネットワークを生成する演習 ネットワーク上でのコンピュータウィルスなどの拡散過程のシミュレーション 本演習で学んだ知識などを総動員し,現実の諸問題を解析して解決策などをまとめ,プレゼンテーションを行う総合演習 を行う. 本演習では,理論的な内容そのものよりも,その実践や適用の方法の習得に重点を置く(もちろん,理論に興味のある学生には補足的な演習課題もあ る).また,付加的な成果としてExcelとPowerPointのきわめて高度な利用法とプレゼンテーション能力の向上が期待できる.   成績評価の方法 各回の演習の結果に基づく.   参考・推薦図書 教科書は特に使用しない. 参考書として以下のものを挙げる. 刀根薫『オペレーションズ・リサーチ読本』(日本評論社) 今野浩『線形計画法』(日科技連) 今野浩,山下浩『非線形計画法』(日科技連) 茨木俊秀『最適化の手法』(共立出版) 高橋幸雄『混雑と待ち』(朝倉図書) 受講上の注意 「最適化理論」,「グラフ・ネットワーク理論」,「ネットワーク設計論」の講義とあわせて受講することが望ましい.   課題提出ページ https://ist.ksc.kwansei.ac.jp/~miwa/mathprog/home